球面のみで構成されたレンズで発生する収差を低減させる目的で使用される、レンズの2面のうち少なくとも1面以上が非球面で構成されるレンズ。球面のみで構成されたレンズによって収束させられた光束は、収差により像が劣化する。このようなレンズには、例えば、光軸上でも球面収差があり、無限遠から入射された平行光が点に結像できない。このような収差は、凸レンズと凹レンズの組合せ、特性の異なるレンズ材料の組合せ、レンズの構成枚数の増加などにより低減する試みが行われてきた。しかし、レンズの構成枚数の増加はレンズのサイズを大きくし、重量の増加やコストに課題があった。この収差を低減するためには、非球面レンズの効果が高いことは理論的には明らかになっていたが、近年の加工技術の進歩により、比較的容易に作製されるようになった。