基本的な二つの光学ガラスの内の一つで、高屈折率・高分散な特徴をもつ。もう一つはクラウンガラスである。フリントガラスは、光学ガラスのカタログでの分類によれば、屈折率(nd)が1.6以上でアッベ数が50以下、および屈折率(nd)が1.6以下でアッベ数が55以下のガラスをさす。無水珪酸(SiO2)、酸化鉛(PbOなど)を主材料に、炭酸カリウム(K2CO3)、炭酸カルシウム(CaCO3)などを加えて作製される。最近は、環境保護のために光学ガラスも代替材料の使用が進み、鉛の使用はほとんど無くなった。二枚構成の色消しレンズの負エレメント(凹レンズ)は、多くはフリントガラスで作製され、正エレメント(凸レンズ)にはクラウンガラスが用いられる。フリントガラスの名称は、無水珪酸の原材料として火打石(フリント)が用いられたことによると言われている。