
月刊OPTRONICS
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光技術関連業界の最新情報が満載の月刊OPTRONICS。 技術者,研究者の方はもちろん,光に携わる方は是非ご購読ください! |
2005.12 vol.24 No.288 |
光MEMSの最新動向
総論
東北大学 羽根 一博
中空光導波路を用いた可変光デバイス
東京工業大学 小山 二三夫
並列駆動マイクロリニアアクチュエータによる光通信用可変利得等化器
立命館大学 小西 聡,住友電気工業(株) 片山 誠
大規模クロスコネクト用櫛歯駆動MEMSミラー
(株)富士通研究所 佐脇 一平,上田 知史
MEMSアクチュエータによる周期可変共鳴格子
東北大学 金森 義明,羽根 一博
愛・地球博レーザープロジェクタ用GxL光変調モジュール
ソニー(株) 田口 歩
MEMS共振ミラー「エコスキャン」を用いた距離画像センサー
日本信号(株) 上田 譲
光MEMSを用いた血流センサ
九州大学 澤田 廉士,東京大学 日暮 栄治
光マイクロシステム集積における低温接合技術
東京大学 日暮 栄治,九州大学 澤田 廉士,東京大学 須賀 唯知
(有)パラダイムレーザーリサーチ 鷲尾 邦彦
市販レーザ・カタログデータを読むための基本用語集
石川レーザ技術士事務所 石川 憲
レーザ安全規格の最新動向
石川レーザ技術士事務所 石川 憲
光学部品のABC 第21回
偏光子,波長板
昭和オプトロニクス(株) 木村 信二
光物性の基礎と応用 第23回
今後の展開(1) 理論・現象
大阪大学 小川 哲生
IT市場ウォッチング 第57回
LANの市場動向とVCSEL
(株)野村総合研究所 藤浪 啓
技術者・研究者のためのマネジメント学入門 第29回
イノベーションと企業間競争力の変化
横浜国立大学 鈴木 邦雄,周佐 喜和
ワン・ポイント結像光学 第33回
光学伝達関数(1)
朝枝 剛
光の研究コミュニティ −技術進展を支える光関連研究会/グループ− 第28回
電子情報通信学会 エレクトロニクスソサイエティ ポリマー光回路研究会(POC)
東北大学 戒能 俊邦
光技術の研究開発・特許動向?/技術別に見る最新情報 第100回
光学式火災警報技術
嶋本国際特許事務所 嶋本 久寿弥太
NEWS FLASH
▼ガラス製光ファイバ・ケーブル,輸入数量の対前年同月比,10カ月連続のプラス
▼液晶テレビ生産台数の対前年同月比,25カ月連続のプラス
▼Ericsson,Marconiの通信事業部門を買収
▼KDDI,パワードコムを吸収合併
▼USEN,NTT光サービス『Bフレッツ』を販売
▼民生用電子機器国内出荷金額,対前年同月比107.0%の2,146億円
▼矢野経済研究所,青色光ディスクドライブの市場投入は2006年からと予測
▼リコー,台湾Lite-ON ITと和解
▼矢野経済研究所,2010年バイオメトリクス市場を301.1億円と予測
▼ペンタックスとサムスンテックウィン,デジタル一眼レフカメラを共同開発へ
▼産総研,量子ドットを活用した半導体レーザを開発
▼関西電力,OPGWを用いて1波長あたり80 Gb/sの光通信に成功
▼NTT,曲げられる光ファイバを開発
▼ベル研究所,100 Gb/sのイーサネット伝送に成功
▼高知県産業振興センター,ダイヤモンド薄膜を用いた電子放出型光源を開発
▼北陸先端大松村教授,大型液晶テレビの低コスト製造技術を開発
▼クラレ,超高輝度無機ELを共同開発へ
▼シャープ,1/1.7型1000万画素CCDを開発
▼オリンパスと日本板硝子,ガラス表面微細加工技術を共同開発
▼Northrop Grumman,半導体レーザ励起モジュールを拡充
PHOTONICS SPECTRA
▼Corning,台湾のLCD工場を拡張
▼Kodak,写真部門を再編成
EVENT INFORMATION
EVENTS
▼ViEW2005 ビジョン技術の実利用ワークショップ
▼レーザー学会 第343回研究会 「21世紀のレーザー技術」
▼〜現場リーダを養成する実践研修講座〜 「ブロードバンドネットワークと光ビジネス」(通信パワーアップ講座)
▼第1回 光応用新産業創出フォーラム
▼量子エレクトロニクス研究会 「フォトンマニピュレーションとその応用」
▼JOEM部会セミナー「高精度仕上げの最前線」
▼〜現場リーダを養成する実践研修講座〜 「ブロードバンドネットワークと光・電気計測技術」(通信パワーアップ講座)
▼レーザー学会学術講演会 第26回年次大会 <併設展:Laser Solution 2006>
Zoom in USA 第33回
ビデオをめぐる話題
小島 啓介
ハイセンスな特許公報の読み方を学ぼう!
LESSON 2「発明の名称」に落とし穴 !!
SCIVAX
PRODUCTS INFORMATION
MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)は,自動車用エアバッグの衝突センサに使われている他,圧力センサや温度センサ,インクジェットノズル等,幅広い分野の製品に用いられている。このMEMSと光技術が融合した光MEMSの応用で真っ先に思い浮かぶのがデジタル・マイクロミラー・デバイスだろう。各種プロジェクタに使用されているし,通信分野では光スイッチへの応用で注目を集めた事をご記憶の方も多いと思う。
一方,今年開催された『愛・地球博』のグローバルハウス内に設置された超高精細シアター『レーザードリームシアター』では,50m×10m・2005型という巨大スクリーンに映し出された鮮やかな映像が人々を魅了した。このプロジェクタにはグレーティング・ライト・バルブを用いた1次元の光変調素子『GxL』が使われており,光源にレーザを用いることで6万lmという光量を実現している。
ITバブル崩壊以降,光MEMSの通信への応用研究は一見縮小した感はあるものの,その技術的な重要性に何ら変化はない。上述のディスプレイやセンサ,バイオ等への応用研究も活発に行なわれている。一方でMEMS研究のナノ分野への展開は,名称をMEMSからNEMSに変え進展しており,近接場光学等の光NEMS研究も注目を集めている。今月号の特集は光MEMS。その最新動向にスポットライトを当ててみた。
先月号のニュースフラッシュでも触れたが,今年のノーベル物理学賞はハーバード大学のロイ・グラウバー教授と米・国立標準技術研究所のジョン・ホール上級研究員ならびにドイツ・マックスプランク量子光学研究所のテオドール・ヘンシュ所長が受賞した。三氏とも光エレクトロニクスの研究者。喜ばしい限りだ。受賞理由はグラウバー博士が「コヒーレント光の量子理論への貢献」で,ホール博士とヘンシュ博士が「レーザによる精密分光技術の開発」。もう少し詳しく言うと,これは光周波数コム開発による光周波数測定の精度向上が評価されたもの。
光周波数コムは,弊誌が10月号特集で取り上げた光シンセサイザにおけるコア技術であり,産業技術総合研究所のものと方式は違うが,我が国では東京工業大学発ベンチャー企業である光コム研究所が製品化に成功している。実は同社の常務,興梠元伸博士は90年代初頭のマックスプランク量子光学研究所滞在中に,ヘンシュ博士に装置の提供や技術協力を行ない,その後の精度向上に大きな影響を与えたという。ノーベル賞を受賞した研究に日本人が貢献したとなれば,喜びも二重という事になる。
編集長 川尻 多加志
特別企画「光エレクトロニクス・飛躍への展望(仮題)」,「ズームアップ!! 光エレクトロニクス市場(仮題)」
特集「注目の光LAN(仮題)」
▼情報ネットワークの将来
▼マルチモードファイバ向け10ギガイーサ光インタフェイスの標準化動向
▼OC192,OC768
▼ファイバチャネル技術の導入と動向
▼GE-PON
▼光部品MSA
▼1300 nm帯VCSEL
▼次世代Ethernetに対応した100 Gbps光LAN
▼超160 Gps光LANと関連光デバイスの課題
▼家庭内光LAN −FTTRの提案−
(都合により,内容に変更のある場合があります。)