
月刊OPTRONICS
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光技術関連業界の最新情報が満載の月刊OPTRONICS。 技術者,研究者の方はもちろん,光に携わる方は是非ご購読ください! |
2005.8 vol.24 No.281 |
各産業界におけるレーザ加工の実際と最前線
総論―レーザ加工の発展に向けて―
大阪大学 片山 聖二
自動車産業におけるレーザ加工
トヨタ自動車(株) 三瓶 和久
自動車電装部品におけるレーザ加工
(株)デンソー 漆崎 守
重工業におけるレーザ溶接の適用
石川島播磨重工業(株) 山岡 弘人
レーザを使用した原子炉構造物の水中補修技術
(株)東芝 佐野 雄二,田村 雅貴
電子・電気業界におけるレーザ加工
(有)パラダイムレーザーリサーチ 鷲尾 邦彦
ジョブショップから見たレーザ加工適用の現状
(株)ファインプロセス 坪井 昭彦, (株)レーザックス 荒谷 雄
(株)産業技術サービスセンター 妹島 五彦
レーザ溶接ロボットと高精度溶接線倣い装置
川崎重工業(株) 古賀 信次,佐藤 理
研究,開発,商品化のスパイラルを
NTTエレクトロニクス(株) 湯本 潤司 氏
光学部品のABC 第13回
フライアイレンズ ロッドレンズ
昭和オプトロニクス(株) 藤江 大二郎
光物性の基礎と応用 第16回
物質・現象・新技術(4)希土類蛍光体
(株)東京化学研究所 岡本 慎二
IT市場ウォッチング 第49回
ブロードバンド市場の動向〜着実な光への体質変化と進む脱PC化〜
(株)野村総合研究所 小菅 一弘
技術者・研究者のためのマネジメント学入門 第21回
環境マネジメント事例研究(3)―NEC―
横浜国立大学 鈴木邦雄,周佐喜和
ワン・ポイント結像光学 第25回
干渉
朝枝 剛
光の研究コミュニティ ―技術進展を支える光関連研究会/グループ― 第23回
日本液晶学会 液晶ディスプレイ研究フォーラム
富山大学 岡田 裕之
光技術の研究開発・特許動向II/技術別に見る最新情報 第92回
コンタクトレンズ
嶋本国際特許事務所 嶋本 久寿弥太
Zoom in USA
衛星ラジオの躍進
Mitsubishi Electric Research Laboratories 小島 啓介
光のARPEGGIO
女性科学者の活躍を願って
三重大学 小川 眞里子
BUSINESS & MARKET
▼光産業国内生産額統計,2004年度は13.8%増の8兆4,045億円の見込み,2005年度は9兆円を超える予測
▼発光ダイオード生産の対前年比,24カ月連続のプラス
▼FTTHサービスの回線加入数が初めて200万を突破
▼光ファイバ出荷実績,2004年は前年比87.3%の1,572万175kmcに
▼米通信大手MCI買収をめぐり,QwestとVerizon双方譲らず
▼NTT東西,2005年度の加入者系光化投資総額は約3,300億円
▼NTT東日本,FTTHの月間純増数が3カ月連続でADSLを超える
▼光伝送設備の全体市場,2005年度には2,000億円を上回る規模に
▼カラーテレビの世界総需要,2009年に1億9,006万台へ,FPDは急伸
▼HDD内蔵型DVDビデオレコーダ,2005年1月国内出荷は前年比193.7%の16万4,000台
▼富士通,液晶デバイス事業をシャープに譲渡
▼日立製作所と松下電器産業,PDP事業の包括的協業で合意
▼三菱電機,62V型リアプロジェクションテレビを発売
▼日亜化学工業,米Creeと白色LEDを含めたクロスライセンスを締結
▼半導体製造装置世界販売の対前年比は18カ月連続のプラスに
NEWS FLASH
▼東京大学,光バーストスイッチネットワークでデータ伝送実験に成功
▼Intel,連続発振のシリコン・ラマンレーザを開発
▼京都大学と住友電気工業,光閉じ込め効果世界最大の光ダブル・ヘテロ構造を開発
▼富士通と富士通研究所,40 Gb/sで波形整形する半導体光増幅器を開発
▼日本電気,光を電気に高速変換するシリコン・ナノフォトダイオードを開発
▼日本電信電話,人体表面を伝送経路とするネットワーク技術『レッドタクトン』の試作機を開発
▼古河電気工業,従来比6倍の高密度で多重伝送するシステムを構築
▼産業技術総合研究所,発光する単層カーボンナノチューブ薄膜を開発
▼KAST,酸化亜鉛基板上で超高品質の窒化ガリウム成長に成功
▼ALTEDEC,低電圧でも高性能な液晶パネル用TFTを開発
▼TRADIM,基板にプラスチックフィルムを用いたLCD用カラーフィルタを開発
▼日本電気,中・大型液晶パネルの小型化・低コスト化を実現するパネルサイズスキャンドライバを開発
▼物質・材料研究機構,日中でも深紫外線のみを検知する紫外線センサを開発
▼松下電器産業,世界最小の2.0 mm画素MOSイメージセンサを開発
▼三菱電機,世界最高出力5.6 Wで波長213 nmの固体紫外線レーザを開発
PHOTONICS SPECTRA
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ライブドアとフジテレビのニッポン放送争奪戦をマスコミでもインターネットでもみんな面白おかしく取り上げているが,個人的意見として外野席からもちょっと一言。どちらを支持するかの判断のもとが,好き・嫌いといった情緒や弱者・強者といったステレオタイプになっていないだろうか。判官びいきというのはどこの国にもあるのだろうが,どちらが弱者でどちらが強者かなんて,そんなに単純に判断できないというのは歴史が証明している。
米国企業が株主のために存在するのに対し,日本企業は従業員のために存在するなどと良く言われるが,確かに米国の企業は人員削減も大胆だ。企業価値=株価を上げるから株主もそれを支持する。これに対し,日本企業は改革が緩慢だと市場から非難されて来た。今回もライブドアは株主利益を前面に打ち出し正当性を主張,それが認められている。一方,フジサンケイグループの主張は,従業員の事も考えるべきだとか如何にも日本的で守旧派的。ただ,「小」や「弱者」が「大」や「強者」を飲み込む行為は,確かに人々のストレスを発散させてくれるかもしれないが,株主至上主義の米国型企業を「小」や「弱者」が支持して,「大」であり「強者」である日本型の企業が「小」や「弱者」である従業員を擁護しているように見えるのは何とも皮肉な話である。市場主義と民主主義を混同してはいけないのだろう。
今回の騒動の根本には法の不備があった。「まさか,そんな事をするなんて想定していなかった」法律が存在していたのだ。それに気付かなかった方に油断があったという事になってしまうのだが,どうも日本の法律は性善説に立って作られているようだ。悪用する人間がいるなんて考える事自体が貧困な精神の持ち主であり,人を信じない行為も同様である。加えて,どうも後先の事をあまり考えないというか,「まぁ何とかなるだろう。その時はその時で考えれば良いんじゃない」という感じも加わって,これが日本人の国民性なのだろうか。
麻薬や覚せい剤とは違って法律で所持・使用・譲渡が禁止されていないドラッグを脱法ドラッグと呼ぶ。法規制の裏をかくかたちで観賞用などと称して売られている。人間の体内に摂取するドラッグとしてではなく,観賞用で販売しているのだから薬事法や麻薬取締法では取り締まれないという事になる。ザル法でも悪法でも法は法である。ということは「そんな事はないと思うのだが」法律が改正されるまでは,やった者勝ちになってしまう。だからこそ,不備が明らかになった時の改正は急がなくてはならない。悪い影響が明らかになって,すでに米国では時代遅れになった手法のスケープゴートも少ない方が良い。
もう一言。今回の騒動,話が内向きでかつ不毛な争いのように感じるのは私一人だろうか。皮肉な言い方で大変申し訳ないのだが,井の中の蛙の喧嘩というか,外で喧嘩できない人間がいくら家の中で威張って見せてくれても心は躍らない。M&Aだって知財戦略だって外で闘う為のツールだ。なんて言ったら,諸外国との友好に水を差すとお叱りを受けるだろうか。どうせ乗っ取るのならルパード・マードック率いるニューズ・コーポレーションくらいを直接相手にして欲しかった。
編集長 川尻 多加志
特集「高臨場感ディスプレイ(仮題)」
▼総論―高臨場感ディスプレイの現状と将来展望
▼DFD(Depth-fused 3-D)ディスプレイ
▼自然な運動視差を有する高臨場感ディスプレイ
▼サイバードーム
▼走査線4000本超高精細ディスプレイ
▼パララックスバリア式フルカラーLED立体ディスプレイ
▼没入型ディスプレイ−COSMOS
▼高臨場感ディスプレイのヒューマンファクタ
(都合により,内容に変更のある場合があります。)